芦原温泉と蟹&東尋坊&一乗谷の旅 その3

旅の最終日はどうしても行きたい場所である。

明智光秀も一時匿われた戦国大名・朝倉氏の館があった場所の一乗谷を目指した。

織田信長が浅井、朝倉連合軍に挟まれ、しんがりを務めた豊臣秀吉と徳川家康の活躍でなんとか難を逃がれたことで有名な事件で、後に織田信長が天下を取るが織田信長の負け戦で有名である。

しかも、朝倉は最後の将軍・足利義昭を匿ったことでも知られている。

何故この辺鄙な一福井の奥まった乗谷で戦国大名として君臨できたのかを知りたかった。また、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館がオープンしたこともあり見学したかった。

えつぜん鉄道で三国港から福井の中心街に移動した。

そこから、バスで一乗谷に向かった。アクセスは悪く車でないと移動が大変な場所だなあと思った。

バスは1時間強に1本しかなくこれは苦労する旅になるだろうと予想した。

バスに乗り一乗谷に向かった。スケッチしたい場所へは停留所から300メートル戻れなければならない。

雪がある朝倉氏の邸宅の門(重要文化財)を描きたかったが、雪はありませんでした。

しかし、当日は晴れで、朝日の陽光で映えていたのは幸運だった。

観光客も増えできだしたが集中してスケッチした。

「何処からきんさったの?」「地元の者だけど朝倉館の門には愛着があり、よく絵がいて下さった。」と老婆が後ろから私に声を架けてきた。お礼を言われる筋はないのにと思いつつスケッチを続けた。

過去には店先でスケッチしていて怒られるか思いきや、コーヒーまでご馳走になったこともある。

福井の駅前で買った🍙を口にほうばりながらスケッチしていた。やがてスケッチを終えて帰路に就くことにした。

バス乗り場まで15分はかかるだろう。急いで停留所に向かった。バス停に着きバスに乗って福井に帰れると踏んでいた。トイレに行きたくなった。バスが停留所に着く時間は5分程あったので、停留所のバス待ちの人に頼んでトイレにいった。

ところが、奥まったトイレの場所に行くまで時間を要し、迷ってしまいバスは行ってしまったのである。

なんとつれない人々だ。次のバスまで1時間も待たなければならない。

お腹も減り、バスが行ってしまいどうしようもない空気感でとぼとぼと歩き出し、500メートルのレストランに向かった。

田舎の街にしては立派なレストランがあった。蕎麦と野菜のセット物を注文した。コーヒーデザートも含め2000円のクーポンが役立った。

昼食後もバスの便はなく、歩いて福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館に向かった。

レストランから3kmの距離に福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館がある。次のバスに乗るには時間がありすぎる。

のんびりと遺跡を見ながら歩くことにした。途中で遺跡を見学して歩いている夫婦に出会った。そして、道行を楽しんだ。横浜から来た夫婦であった。

やっとのことで福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館に到着した。栄華を誇った朝倉氏の戦国大名の館跡の復元建築や遺跡を見学した。北前船で来た荷物を、足立川を通して一乗谷に運び貿易を盛んに行い、家来を館の傍に移住させ農業をさせ栄えたのである。

投稿:川﨑泰弘

2023年2月5日